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Posted by TI-DA at

2018年07月03日

野外観測支援隊員の仕事が紹介されてます

ハイサイ!

55次越冬隊の通信担当ちーべぇさんから


子どものキャリア教育のための検索サイト

「おしはく情報館」

の中の、現在仕事中あの人は何をしているの

というコーナーで

南極観測隊の野外観測支援隊員の仕事が紹介されていると教えてもらいました

見てみると・・・


オイラです

画像クリックで記事に飛びます ↓
元画像持ってました

これは越冬始まって最初のころにやった氷上安全講習の時ですね
海氷上の危険を説明して実際海氷上に出てもらい
ゾンデ(写真の手に持っている長い棒)、海氷用ドリル、コンパスの使い方なんかを
やって、氷山に登りました






























しっかし「おしはく情報館」は
なんでまた野外観測支援なんてかなりマニアックな部門をピンポイントで選んだのか・・・

謎!
  


Posted by 一人 at 18:28Comments(0)野外観測支援

2017年01月26日

南極観測隊の装備 「衣」編 その2

ハイサイ!

観測隊の「衣」について前回の続き

THE NORTH FACE
・デザイン、カラーがかっこいい
・厳冬期登山向きの商品展開がある
・値段が高め
使用例→厚手フリース、厚手で野外活動向きの手袋、バラクラバ、寝袋

フリースジャケット、室内で使う人がほとんど


バラクラバは野外では必需品、これがないと耳が凍傷に


パタゴニア
・デザイン、カラーがかっこいい
・サイズが欧米人向けで日本人はワンサイズ小さいものがフィット
・値段が高い
使用例→ゴアテックスウインドジャケット、厳冬期用アウターパンツ、インナー

動くときには薄いゴアテックスのジャケットが便利でした
厳冬期以外で活躍


こんな感じです
写真はよく使用していたものだけですが雰囲気は伝わったかな

他にもHAGLOFS、UNDER ARMER、夏用作業着はミドリ安全、
作業皮手袋や長靴は岸工業、サングラスはSWANSから調達し、
特殊なゴム製手袋や冷凍庫作業用手袋なんかをいろんな会社から調達しました。
衣服以外の装備では、水筒やマグカップはTERMOS、保温弁当箱は象印。


その年の隊によって採用するものは多少変化しますが
いずれにしても南極で実用的かどうかを、
国内でサンプルをじっくり吟味して決定しています。

本当は装備一個一個紹介したいところですが膨大な文章になってしまうので
この辺でやめときます。

気が向いたら衣服以外の野外装備もやるかもしれません~

  


Posted by 一人 at 16:59Comments(0)野外観測支援

2017年01月21日

南極観測隊の装備 「衣」編!

ハイサイ!

2017年も既に3週間過ぎてしまいましたが
今年もよろしくお願いします。


南極に1年2ヶ月住んでいたよーというと
よく聞かれるのが衣食住についてです。
越冬隊の生活について、映画南極物語の頃のまんまだと思って
いる人が多いこと多いこと・・・
このブログを最初から見てくれらそんなわけないということが
わかってもらえるとは思いますが
「アザラシを捕って食べるの?」
「犬ぞり乗った?」
「テントで寒くないの?」

と聞いてくる人もけっこういる・・・

そこで今回は疑問にお答えし南極の「衣」について紹介!

オイラの越冬隊時の担当は野外観測支援という部門で
実際に南極で隊員達が着る衣服と、野外での装備品を
国内で調達(購入のこと)するのが仕事だったので得意分野です。
越冬隊については1年2カ月もの間、南極で生活するので
季節、屋内屋外、作業によって様々な衣服の組み合わせが必要となるため
かなりたくさんの服と装備が支給または貸与されます。
パンツだけ用意すればあとは自分で購入する必要なしです。

前置きが長くなりました・・・

夏と冬で変わるけど基本的には
基地や観測拠点小屋内→薄手インナー上下にフリース羽織って
作業ズボンでOK
外に出るとき→インナー上下、厚手のフリース、ズボンの上に防風撥水アウターズボン、バラクラバ(目出し帽)、ネックウォーマー、厚手手袋、ゴーグル
という感じ。

着る衣服は特別製ではなく一般に販売されているものです。
アウトドアメーカーが主に登山用で出しているものを採用しています。
55次隊で多く採用したメーカーは
・Montbell
・THE NORTH FACE
・PATAGONIA

でしょうかね・・

ここからはオイラの主観で各メーカーの特徴と主な使用例を書いてみます

モンベル
・国内メーカーで手に入りやすい
・商品の選択肢が多い
・価格が安いけど品質は良い
・日本人にフィットするサイズ展開
・使用例→羽毛服上下、ユニフォームジャケット、インナー上下、靴下、薄手フリース、薄手手袋など


55次隊のユニフォームジャケット、極寒は無理だけどオールマイティ、基地の中の普段着で使う人も多かった


暖かさナンバーワンの羽毛服、マイナス40度でもへっちゃら

ちなみに写真でも履いている野外で使う防寒ブーツはBAFINというメーカーのごっついけど滑りにくくて歩きやすいブーツです。



長くなるので続きは次回!


  


Posted by 一人 at 17:44Comments(0)野外観測支援

2015年03月22日

帰国

ハイサイ!!

帰国して沖縄に戻ってきました

前回の更新から何をしていたかというと
2月1日に56次隊と無事に越冬交代を済ませ観測船「しらせ」に乗り込みました



船に乗り込んですぐにしらせ乗員の海上自衛官が大陸での作業中に突然倒れ
亡くなるという事態が発生したため
http://www.sankei.com/affairs/news/150206/afr1502060012-n1.html
帰国までの日程が1週間ほど短縮されました

しらせでの生活は38日間
越冬報告書を作成したり、写真の整理をしたり
レンタルDVDで映画を見たり、ジムで筋トレしたりして過ごしていました
海氷域では皇帝ペンギンを発見

大きいのが皇帝ペンギンで周りにいるのはアデリーペンギン

その後は暴風圏の船の揺れもたいしたことなくて順調な航海

南緯53度あたりで最後のオーロラを見ました

そして3月9日に西オーストラリアのフリーマントルに上陸

1年4ヶ月ぶりの文明社会と木々の緑にちょっとワクワク

その後は13日に飛行機で日本、沖縄へと飛んで帰りました

家族との再会、これからのこと、やらなければならないことが山積みで
そんなにのんびりはしていられませんが
ともあれ無事に任務を終えて帰ってこられたのは支えてくれた方々のおかげです
本当にありがとうございます




そんなわけでオイラのこのブログももうすぐ終わりを迎えますがあと少しだけよろしくです








  


Posted by 一人 at 20:51Comments(4)野外観測支援

2015年01月14日

引き継ぎ

ハイサイ!

昭和基地は夏の設営作業で大忙し
重機も走り回り

大物の建築も着々進んでます


それに加え各部門の引継ぎが昼夜問わず行われています
当然オイラも56次の野外観測支援隊員に仕事内容を引き継がなければなりません
いろいろな装備の使い方や事務、ルート、地形などについて数日かけて行います
これはスチームドリルで氷厚を測る方法の様子

56次の野外観測支援隊員は北海道の獣医さんの高橋さん

一緒にヘリコプターで大陸のS16へ

越冬中は雪上車で5~6時間かけて行っていたところがへりならわずか10分

内陸のルート工作や雪上車での生活もろもろを引き継ぎ



雪上車に乗るのもこれで最後か


帰りに空から見た昭和基地



  


Posted by 一人 at 23:30Comments(0)野外観測支援

2014年12月12日

最後の沿岸旅行

ハイサイ!

12月なってすぐ、夏だというのに越冬中の最大瞬間風速を更新する
ブリザードがきました

進んだ除雪も一歩後退ですが自然には勝てません

ブリが去ったらまた作業
56次隊が来たら寝泊りする夏宿舎の立ち上げ
夏宿舎は2つあります、これは第2夏宿

冬のあいだ凍結防止の為水を抜いて外してあった水回りの排水管を接続したり

ボイラーの整備したり

陽のあたる外より室内作業の方が寒い

そして55次越冬隊単独では最後となる沿岸旅行へ行ってきました
ペンギンセンサスが主なミッション
ラングホブデの水くぐり浦、袋浦という場所

今回は巣の数を数えます。ここは200ぐらいかな・・
足とお腹の間に上手に収めて腹ばいになり温めています


水際のペンギン、餌を取りに行く途中か


一か月前に生まれたアザラシの子供も大きくなっていました


小屋から少し歩いて谷へ行くと、雪鳥がたくさん飛んでいました

雪鳥は岩壁の岩と岩の隙間に巣を作ります、ちょっと覗いてみると・・・いました


雪上車で海氷を走り、沿岸旅行するのはこれが最後


越冬中にいろんな場所へ行きましたが、どの風景もそこにしかない面白さや感動がありました

  


Posted by 一人 at 04:12Comments(0)野外観測支援

2014年11月16日

ペンギンセンサス

ハイサイ!

ペンギンセンサスが始まりました
昭和基地近辺のルッカリーを回ってペンギンの数を調査します

気温も暖かくなってきたのでスノーモービルで移動


島の周りのクラックを慎重に渡り上陸


いました、巣もたくさんできてます



1000羽以上の場所もあれば


3羽しかいないところも

1羽あぶれてます

交通量調査などに使うカウンターで数を数える隊員

動くやつがいたり範囲が広かったりなかなか難しい

アデリーペンギンの目の周りは白いフチ取りになっています


ルッカリーあるとこトウカモあり

ペンギンの卵を狙うトウゾクカモメ

島の周囲にいたアザラシ親子




調査中にゴーっと音がしたので空を見上げると

なんと飛行機が!
この時期だけ各国の基地を結ぶDOROMLANのバスラーターボでした
なんせ9ヶ月以上越冬隊員以外の人を見ていないので
あの飛行機に知らない人が乗っていると思うとちょっと感動

あと1ヶ月もすれば56次隊がやってきます


  


Posted by 一人 at 16:22Comments(0)野外観測支援

2014年11月09日

ハイサイ!


もう少ししたら雪や海氷が解け始めるのでその前に
スカルブスネスへ沿岸旅行

行きに海氷上に黒い物体を発見

アザラシでした

大きさは3mぐらい、こちらを警戒しているのかチラッとみてまた寝ました、あまり動きません

ペンギンセンサス(個体や営巣数調査)で行くネッケルホルマネという島へルート工作

もう30羽ぐらい集まっていてペアもできていました


小屋では56次隊が使うヘリ燃料のデポや

発電機の整備をしました


空き時間にシェッゲ散策

頂上から、1次隊が行ったボツンヌーテンが見えました
写真ではわかりにくいが、中央の白い大陸上に飛び出て見える山

今のような充実した装備も無しで往復30日ぐらいかけて犬ぞりで行ったとはスゴ過ぎる

2泊3日の間ずっといい天気


行きに見たアザラシに赤ちゃんが生まれていました

まだ生後一日ぐらいか

鳴き声はおっさんっぽい

ルート上で行く手を阻むペンギンズ


動物が頻繁に見られるようになりました、南極は春を迎えています
気温も10月末に最高マイナス2度まで上がりました  


Posted by 一人 at 17:38Comments(0)野外観測支援

2014年10月25日

内陸旅行続き

ハイサイ!

前回の続き

最年少のコーヘー君が雪上車の下に潜って作業後、
立ち上がった拍子にバンパーに頭をぶつけ出血

洗浄して被覆処置しました

そんなハプニングも乗り越え
5日目に目的地のS122というポイントに到着


標高は2000m弱、気温はマイナス43度を記録
ここまで休みなしだったので1日休養
ソフトクリームを作ったり

一瞬でできるかと思ったがそうでもなかった

ラジコンする人がいたり

2駆は滑ってしまいちゃんと走りません

散歩したり

サスツルギ(強風によって雪原の表面が削られ、風向きに沿って形成される浮彫り模様
ここでは高さは40cmぐらいですが、もっと内陸にいくと2mを超えるものも出てきます)


次の日出発前
気温が下がりすぎて雪上車のエンジンがかからない

皆で知恵を出し合いあの手この手で暖めて、エンジンが動きました

そして復路もひたすら走る



途中のポイントで雪弱観測や無人磁力計のメンテナンス

竹竿下に無人磁力計の測器が埋まっていて、太陽光パネルで得た電力を使い
国内にデータを送っています

帰りもまた5日間かけ昭和基地に到着
基地では皆が外にでて出迎えてくれました

厳しい寒さ、いくつかの車両のトラブルを乗り越え
計画していたミッションをこなして全員が無事に帰ってくることができました
ほんとうに貴重な体験です




帰った日は久々の風呂に入り、暖かい布団で泥のように眠りました

  


Posted by 一人 at 06:10Comments(2)野外観測支援

2014年10月17日

内陸旅行

ハイサイ!

内陸旅行から無事帰還しました
10泊11日の旅行の様子を紹介します

越冬隊の皆に見送られ昭和基地を出発
大陸に上がってS16ポイントで車列を組み出発

2台目、3台目は今回新しく持込し、走行試験を兼ねたピステンと無人トラクター
(無人で追従することができるがこの旅行中は有人走行)

内陸の景色はずっとこんな感じです


ルートを辿って進み、標識のメンテナンス

破れた旗を付け直したり、短くなったものは立て直し

旗竿は積雪量を測る雪尺を兼ねているので高さを測る


10km毎の雪サンプリング

雪に不純物がつかないよう慎重に

毎日キャンプ地に着いたら雪上車の給油とボルトの増し締め


車内での夕食の様子


車内は暖かくてほっとできる
ただ、眠る時にエンジンを切るので、朝起きると車内はマイナス20度とかになっています


長いので後半へ続く  


Posted by 一人 at 04:10Comments(0)野外観測支援