南極観測隊の装備 「衣」編!

一人

2017年01月21日 17:44

ハイサイ!

2017年も既に3週間過ぎてしまいましたが
今年もよろしくお願いします。


南極に1年2ヶ月住んでいたよーというと
よく聞かれるのが衣食住についてです。
越冬隊の生活について、映画南極物語の頃のまんまだと思って
いる人が多いこと多いこと・・・
このブログを最初から見てくれらそんなわけないということが
わかってもらえるとは思いますが
「アザラシを捕って食べるの?」
「犬ぞり乗った?」
「テントで寒くないの?」

と聞いてくる人もけっこういる・・・

そこで今回は疑問にお答えし南極の「衣」について紹介!

オイラの越冬隊時の担当は野外観測支援という部門で
実際に南極で隊員達が着る衣服と、野外での装備品を
国内で調達(購入のこと)するのが仕事だったので得意分野です。
越冬隊については1年2カ月もの間、南極で生活するので
季節、屋内屋外、作業によって様々な衣服の組み合わせが必要となるため
かなりたくさんの服と装備が支給または貸与されます。
パンツだけ用意すればあとは自分で購入する必要なしです。

前置きが長くなりました・・・

夏と冬で変わるけど基本的には
基地や観測拠点小屋内→薄手インナー上下にフリース羽織って
作業ズボンでOK
外に出るとき→インナー上下、厚手のフリース、ズボンの上に防風撥水アウターズボン、バラクラバ(目出し帽)、ネックウォーマー、厚手手袋、ゴーグル
という感じ。

着る衣服は特別製ではなく一般に販売されているものです。
アウトドアメーカーが主に登山用で出しているものを採用しています。
55次隊で多く採用したメーカーは
・Montbell
・THE NORTH FACE
・PATAGONIA

でしょうかね・・

ここからはオイラの主観で各メーカーの特徴と主な使用例を書いてみます

モンベル
・国内メーカーで手に入りやすい
・商品の選択肢が多い
・価格が安いけど品質は良い
・日本人にフィットするサイズ展開
・使用例→羽毛服上下、ユニフォームジャケット、インナー上下、靴下、薄手フリース、薄手手袋など


55次隊のユニフォームジャケット、極寒は無理だけどオールマイティ、基地の中の普段着で使う人も多かった


暖かさナンバーワンの羽毛服、マイナス40度でもへっちゃら

ちなみに写真でも履いている野外で使う防寒ブーツはBAFINというメーカーのごっついけど滑りにくくて歩きやすいブーツです。



長くなるので続きは次回!



関連記事